バンゲリングベイ



『宮ちゃ〜ん、ゲーム買ったからあそぼ〜』と、友達が持ってきたのがこのゲーム。このゲームが発売された頃はファミコンゲームに関する情報は皆無に等しかったので、新作ゲームというととにかくワクワクしていました。どんなゲームだろうと心躍らせ、友達が持って来たのは今回紹介する「バンゲリングベイ」でした。


友達がやってきて早速ファミコンの電源をオン! せっかちな性格なのでタイトル画面を飛ばしてゲームスタート! 画面に現れたのは完全に比率のおかしい空母とヘリ。今考えてみれば空母というよりちょっと気の利いた漁船みたいです(漁船にヘリは停められないだろうけれど^^;)。

漁船だろうがなんだろうが、当時はそんなことは当然お構いなし!  そんな細かい所まで突っ込んでいられません。ゲームやりたさにイレ込んでいます(爆)。とにかく新しいゲームに触れたかった。その一心だけでした。

『テンテテテテンテン、テンテテテテンテン』という音楽とともに『パパパパパパパ…』とヘリが飛び立って行きます。このゲームは、敵の工場をヘリで爆撃して壊滅していくのが目的です。右の画面にBと書いてあるのが爆弾の残数、Fが敵の工場の数です。Dはヘリが受けたダメージです。150を超えるとほぼ確実に墜落してゲームオーバーです。

まず最初に感じたのが「操作性がおかしい」という点でした。Aボタンを押してヘリが発進及び着陸します(飛行中はAボタンは機銃です)。上下左右に方向を変えてスピードアップさせるには更に上を押し、逆にスピードダウンさせるには下を押すという操作の為に慣れるまでは戸惑います。頭では理解していても、ゲームに夢中になっていると、そんな事は忘れてしまって操作が狂ってしまう事も度々。「ラジコン感覚の新しいゲーム」などと書かれていたような覚えがありますが、ラジコンってこんなに操作ヘンだったかなぁと思いました(もっともヘリのラジコンなんて持っていなかったけれど)。

ヘリを発進させて、適当に進めていくと敵工場を発見! 敵工場の真上から爆弾を投下! 工場は7〜8発の爆撃であえなく壊滅。爆弾は9つしか積めないので漁船みたいな空母に戻って爆弾を補給。後はそれの単純な繰り返しです。

敵工場を2つ程潰すと戦闘機が登場してきます。『ヘリコプターが戦闘機にかなう訳ねーだろ!』と思いつつも、戦闘機を1機墜落させました。人間死ぬ気になれば何だって出来るもんだと関心して思っていると「ピーコンピーコン」とウルトラマンの変身が解ける3分前の如くやかましく鳴り響きだしました。どうやら漁船モドキ空母が攻撃を受けているみたいです。急いでヘリを空母へ飛ばしますが、間に合わずに空母は「ジュバジュバジュバドバーン!」と沈んでいってしまいました…  『すまん… 第三太陽丸…』と心で詫びながらヘリを飛ばして行きます。空母が撃沈されると補給は敵の航空基地でしかできません。しかもダメージは完全には回復しないのです。

そうこうしている内に敵戦闘機がやってきて、ミサイルを2〜3発喰らってヘリコは墜落してしまいました… ゲームオーバです。
 

気を入れ直してもう一度プレイ! と思っていると友達が一緒にやろうと言いだしました。いいよと言って友達と一緒にプレイ。協力、あるいはゲームオーバーになったらプレイヤー交代だと思っていたのですが、このゲームでは違っていたのです。友達は『妨害』してくるのです。そんな事は全く知りません。

友達は2コントローラーのマイクに『ワーッ』と叫びました。その様子を見て『頭おかしくなったんか?』と思いました。叫ぶとなんと戦闘機がやってくるではありませんか! 工場を一つも潰していないのに…  ウロウロする内にヘリコは撃沈… 『何すんだよ!』と文句を言ったら『これがこのゲームの2プレイヤーの役割だよ』と素っ気なく答えられてしまいました。
しばらくは普通に遊んでいたのですが、飽きてくると二人で交代して空母をいかに早く沈めるかを競うという間違った方向にゲームは進んで行きました。
『…………………………』その内二人は沈黙してしまいました。ゲームに完全に飽きてしまったのです。工場を潰すのにも空母を潰すのも…買った友達も『なんか面白くない! コロコロにダマされた!』とブーブー文句を言い出してしまいました。あぁ、買わなくてよかった(爆)

しばらくの沈黙ののち、このゲームにとあるアダ名が付けられました。

チンゲリングベイ

これがこのゲームのアダ名です。しっかし、今考えると品のないアダ名だなぁ^^;


後、余談ですが、このゲームの影響かどうかは知りませんが『ヘリが自機のシューティングゲームはヒットしない』と言われていたそうです。ウソかホントかは知りませんが(いい加減なやっちゃ^^;)
今ならこのゲームはワゴンセールでどんなに高くても500円はしないぐらいの価格で売られています。興味のある方はワゴンへGO! 秋葉の露天で売られているインチキソフト集にも収録されています。

私が感じたこのゲームのクソゲー度(星5つが最高です)

★★★

理由:操作性が悪い
    音楽が単調
    難易度が比較的高い(小学生だったからかもしれないが)
    ゲーム自体が単調になってしまう