スーパーゼビウス ガンプの謎



このゲームの発売日、筆者は自転車をもの凄い勢いでかっ飛ばして買いにいった思い出 があります。それもその筈です。何と言ってもあの名作『ゼビウス』の続編の発売日でしたので、チャリを飛ばすなと言う方が無理です。隣町のファミコンショップまでの道のり約2.8Kmをよくかっ飛ばしていったもんだ…
 
広告にはもの凄い事が書いてあったような気がします。今となっては思い出せませんが、ハードケースがうんたらかんたら… とか書いてあったのは辛うじて覚えています。
それまでのナムコは夏休みの期間に発売された『ワルキューレの冒険』『バベルの塔』『スカイキッド』の3本のソフトを3900円で発売していました。ところが夏休みが明けて、9月に発売されるこのスーパーゼビウスだけは4900円で発売されたのです。この差額の1000円はなんだったのか、小学生だった私は友達と色々話していました。結論としては単純で、きっと1000円分面白いのだろうという事で落ち着いてしまいました。
買ってから速攻でハードケースを開けると中に入っていたのは、金メッキのかかったピカピカのカートリッジ。一同『おお〜 スゲー!』歓喜の声を上げてしまいました。ゲームの面白さとは何ら関係のない所で手間のかかった事をしてくれます。その手間を別の部分にかけるのでは? などと当時の小学生には考えられませんでした。『やっぱナムコはすごいよなぁ〜』という事しか考えられません。

チャリンコをかっ飛ばして帰宅。ゼーゼー言いながらも、ファミコンの電源をオン!その美しいグラフィックに一同またしても『おおーっ!』と驚きの声。今までやり慣れたゼビウスとは違った敵のアルゴリズムに戸惑いながらも、生まれ変わったニューゼビウスを楽しんでいました。

しばらくは、とにかくハマりまくっていました。しかし、ゲームを進めていく内に何か違うなと違和感を感じ始めてきたのです。友人の一人がこう言った事を思い出します。

『これはゼビウスではない』




そいつはナムコマニアでした。何から何までナムコグッズで身を固めていました。この言葉を聞いた時は単なるマニアの突っ込みかと思っていたのですが、カートリッジの金メッキが剥がれるように、このゲームのメッキも剥がれていったのです。

あくまで己の手だけで進めていくのがこのゲームの最大の魅力(だと思っています)なのに、パワーアップさせてしまったり、変なシステム(ある一定の条件を満たさないと次に進めない)を入れてしまって、シューティングとしてのゲーム性を半減させてしまっていたのです。

ゼビウスの作者(遠藤氏)がこのゲームの制作に携わったかどうかは今となっては私は知りませんが、遠藤氏が携わったとしたらそれはファンに対する裏切りとしか言い様がありません。




確かにパワーアップや次のステージに進める為の謎解き等、新しい要素も悪くはありません。しかし、それがゼビウスというゲームには似合わないのです。私自身はそう思います。今プレイしても初代ゼビウスは面白いです。スーパーとなると…

ゼビウスはヘタにいじくっちゃいけないよぉ…


このゲームのクソゲー度(星5つが最高です)

★★

理由:変にアレンジしすぎた(わりと楽しめたんですけれどね)