たけしの挑戦状
『今日は吉原、堀之内、中州、すすきの、ニューヨーク(入浴)』でおなじみの『タケちゃんマン』でビートたけしのファンになり、4チャンネルでやっていたたけしの番組(タイトルド忘れ)で紹介された浦安のフラワー商店街(いまでもあるのかな)のグッズショップまで行った程ビートたけしにハマっていました。
それだけビートたけしにハマッていた私がビートたけしの監修したゲームが発売されると聞いて居ても立ってもいられませんでした。なんかキン肉マンの時とパターンが似ていますが、その通り、キン肉マンの時の教訓が全く生かされていません。まさかこのゲームがキン肉マンを超えるクソゲーとは当時の私には想像も出来ません。出来る事といえばただ、発売日を楽しみに待つことぐらいしか…
予想としてはタケちゃんマンが明石屋さんま扮するブラックデビルやアミダばばぁを倒していくスーパーマリオタイプのアクションゲームになるのではと思っていました。
しかし、タイトル画面に出てきたのはタケちゃんマンではなく、かりあげクンの出来損ないみたいなサラリーマン風のキャラ。
会社の社長(?)からボーナスを貰って町に出ると『にこにこローン』だの『バーあけみ』だのと、まるでどこかの町並みのようですし、登場してくるキャラも主人公の色違いばっかりでブラックデビルが出てくる気配など全くありません。「?????」一体何から始めりゃいいんだ?
そう思った矢先にヤクザだかチンピラだか分かんないけれど、それ系のキャラが主人公に近寄ってきてボコられて反撃虚しく死亡…
「??????」
「オレが何をした?」
かりあげクンの出来損ないはそう言いたげ死んでしまい、目の前にはゲームオーバーの画面が写りました。
気を入れ直してもう一度プレイ。住民を殴って倒せばお金が手に入る事に気が付き、とにかくボコる。ただ、ひたすらボコる。
虚しくなりました…
はがねのつるぎが欲しいわけでもないのに敵をボコるのは… レベルアップする訳でもないし… 仕方なく、何か手掛かりを得る為に適当な店に入ると、そこはカラオケバーでした。
酒を何回かおかわりして何杯目かで酒を飲むのをやめると、今度は店のマスターが「カラオケでもどうです?」と、カラオケを勧めてきて演歌やポップスなど色々ある中で選んだ曲が“雨の新開地”それ以外の曲を選んでも無いと言われてしまって、それしか残っていなかった。
でも、ゲームの中でどうやって歌えばいいの? しばらく考えても答えが出ない。どうあがいてもこのイベント(?)がクリア出来ない。結局、その時点でゲームを投げ出しました。
しばらくしてからたけしの挑戦状の攻略本が発売され、『カラオケイベントは2コンのマイクを使う』と書いてあったので、早速ゲームを再開。やっとイベントクリアができました。
けど、その先が全然分かりません。同じ様な状況に置かれた友達に『外国に行けばいいのか?』と聞かれて私は一番高い航空券を買えばいいのだろうと思い、そういう風に答えました。友達は何時間も飽きずに住民をボコり続けて一番高い航空券を買ったそうでした。しかし、結果は飛行機が墜落してゲームオーバー。
私は友達を一人失ってしまいました
攻略本を買っても、誰に聞いてもこのゲームをクリアする事は出来なかった。ゲームでこんな屈辱を味わうのは初めてでした。キン肉マン以上に悔しかった、きっと面白いゲームを作ってくれると信じていたビートたけしに裏切られた。そんな気持ちで一杯になってしまいました。
N64で『ピカチュウげんきでちゅう』がありますが、「ピカチュウ〜」以前に発売されたゲーム中でマイクを使うゲームは『たけしの挑戦状』と『バンゲリングベイ』『ゼルダの伝説』ぐらいだと思いました。あくまで勝手な想像ですけれど、ひょっとしたら「ピカチュウ〜」の制作者の方は『たけし』をプレイして、マイクでピカチュウに話しかけるというアイデアを思いついたのか? (雨の新開地を聞かせたらピカチュウはきっと嫌がるだろうな)